どですかでん<普及版> [DVD]

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邦画を見ることはほとんどないのだが(好みの問題)、去年末に観たこの映画は今まで不動の一位であった『さらば我が愛〜覇王別姫〜』(中国)と並んで好き。
あくまで個人的な感想でしかないが(当たり前か)「共感の拒否」を感じる映画である。それでいて時代、経済状況の違い(極端な)があるにも関わらず、自分自身の心情に落としこめる部分があるのは、人は他人を慮る(おもんばか-る)ということができるからだと思う。
映画史上的には色々言われている作品であるし、他の映画と同じく賛否もあり何より抽象的であるという評も多いが、私は特にこの映画をみて抽象的だとは思わなかった。
ここに書く必要があるか少々迷ったが…福島・宮城、それぞれで親しい友人・知人が被災にあった。被災から1週間前後、それぞれが地元・札幌に戻ってこれた。ひとりは動物(市場的に人一人より価値ある動物)を扱う仕事であったため動物を避難させてからではないと絶対離れられない職業(そういうのもこの世の中にはあるのですね…)、ひとりは家族の問題で。遅いのか早いのかは判断し兼ねる”一週間”を経て県外に避難した。
私が彼らの話を聞いて思った事は、被災者と被災しなかった者の間で行われる”共感”の危うさ。経験の少ない子どもに「地震のあった人はもっと大変だよ。それに比べてあなたのいまの不平不満はちっぽけなこと、相手の立場になって考えてみようね」という共感を教える躾と、我々大人の”共感”のレベルが同じであっては困る。
言葉のあやかもしれないが”共感”より一歩先の場所にそれぞれが進みたいものである。現実的な話、”共感”って絶対無理だから。