スカートで行く、インド

北海道情報と毎日のアウトプットブログ

3月下旬、男の子が生まれた。
出産を終え10日くらい経っているがまだ興奮状態が続いている気もするので”私なりの出産”という視点で物を書ける気がしない。人の言葉を借りながら少しずつ整理していきたいと思います。

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出産中は育児本だのそれらしきいくつかの本を読み、結局”育児”本というのはジャンルのひとつであり別に育児に関係なく読んでも楽しい本は楽しいわけで、そんな本は手元に置くことになった(図書館で借りる、本屋で立ち読みするには勿体ない内容の)(当たり前か)。
その中でも出産直前にたまたま手にとった本の中で、

(略)当初イメージしていた『安産』は、「自然に陣痛が来て、分娩までの時間が短く、痛みの少ない出産」でした。
でも、生徒さんからの報告は実にさまざまです。
「4時間のスピード出産でした!」「3日間、陣痛で苦しんでやっと産まれました」「急なトラブルで搬送先で帝王切開になりました」など…
でも、ほとんどの方は最後に「無事生まれてきてくれて『安産』でした」と書いてありました。
そんな報告をいただいているうちに、私の中の『安産』の認識が変わりました。
大切なのは所要時間や出産方法ではなく、「無事に赤ちゃんに会えたことに感謝し、お産を通して新しい気づきや学びを得ることなんだな」と生徒さんから学んだのです。

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自分が産む前に読めてよかったという文章。
実際出産を終えると、今までの人生で起こってきたことのいくつかの大事件と同じように出産も所詮はひとつの出来事に過ぎず、すでにだいぶ前の出来事のようにさえ思えてきてる。感触としては分かり合える友達に出会えたとき、夫に出会って手応えを感じて人生を共に歩んでいこうと決めたときと似たものを感じる。
違いは、最初から相手(赤ん坊)はズルいアイテムをもっていて、
□小さくて頼りない(ように見えるが…
□柔らかくて攻撃性が皆無
□造形の善し悪しの問題ではなく、とにかく”カワイイ”の要素がギュウギュウ詰め
生んだ当日の夜と翌日はその存在感にグエエエと心が震えた。私がお世話になった産院は生んだ夜・翌日の夜も母子別室推薦だったので昼一緒にいるときは彼(赤ん坊)の魅力を分析をしては答えはみつからず。
明治や昭和初期の耽美派小説にも採用されないようなクサイ一文がつらつらと頭に浮かんできては消える、「あなたの名前を口にするとあなたが消えてしまいそうで、やすやすと呼べたものではありません…」といったかんじで。
また、あまりかわいいとか愛らしいと口にすると魔物かなんかが子を連れて自分から奪ってしまうのでは?と恐れおののいた。今思えばこんな2時間おきになんやかんやと用(おしめ、母乳)を呼びつけてくる赤ん坊を連れていく奇特な魔物もそうそういないだろうが、何かそういう見えない気配(別に自分の子がかわいいから他の人間が連れていくとか、そういう意味ではないので)を感じ「あまりこの子の魅力を口にするのは止めよう」と心に誓ったこともあった。
まあ、2日目の夜に母子同室になったら魔物は見えない存在どころか赤ん坊そのものだと知ったわけだが…

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というわけで、今は家に戻り育てている。
産院から普通の家に戻って一番苦労しているのは、室温の管理かな。春になったり冬に逆戻りしたりの天候のなか一般住宅で適温維持するのはなかなか大変。